元SEが解説|SWELLでのECサイト構築と公式が非推奨の理由

元SEが解説|SWELLでのECサイト構築と公式が非推奨の理由
筆者

こんにちは、29ホームページのニックです

SWELLのデザインは美しいので、その世界観で自分のネットショップを持てたら素敵ですよね。

「お気に入りのSWELLで、おしゃれなECサイトを作りたいな…」

「でも、専門知識がない自分でも本当に作れるんだろうか?」

「決済とかセキュリティ面は、いったいどうなるの?」

もしあなたがSWELLユーザーなら、一度はこんな期待と不安を感じたことがあるかもしれません。

ご安心ください。
SWELLでECサイトは作れます。

ただし、安全・安心なネットショップを運営するためには、公式が推奨していない方法を避け、外部の専門サービスと連携するという、重要なポイントがあるんですよ。

この記事を読めば、SWELLが持つデザインの魅力と、EC専門サービスが提供する決済の信頼性を「いいとこ取りする方法」が分かります。

あなたもリスクを抑えながら、理想のお洒落なネットショップを手に入れることができるでしょう。

この記事では、SWELLでECサイト構築を検討している方に向けて、

  • SWELLでECサイトを実現するための2つの具体的な方法
  • なぜSWELL公式はECプラグインの利用を推奨しないのか
  • あなたに最適な連携サービス(BASE/Shopify)の選び方
  • 制作のプロに依頼する場合の費用相場

上記について、元SEで現役のホームページ制作者である僕の経験を交えながら解説しています。

SWELLでのECサイト構築は、正しい知識と手順さえ理解すれば、決して難しいものではありません。

ぜひこの記事を参考にして、あなたの素敵なネットショップ作りの第一歩を踏み出してくださいね。

この記事の内容

SWELLでECサイトは作れる?結論と知っておきたい2つの実現方法

SWELLでECサイトは作れる?結論と知っておきたい2つの実現方法

「デザインがお気に入りのSWELLで、お洒落なECサイトを作れたら最高なのに…」と考えたことはありませんか?

僕もお客様から、そのようなご相談をいただくことがあります。

ご安心ください、SWELLを使ってECサイトを構築することは十分に可能です。

ただし、SWELL自体に商品を販売する機能はないため、少しだけ工夫が必要になるんです。

筆者

SWELLでECサイトを実現するための代表的な2つの方法について、分かりやすく解説していきますね。

結論:SWELL単体は不可!プラグイン導入か外部サービス連携が必須です

まず、結論からお伝えします。

残念ながらSWELLをインストールしただけでは、ECサイトとして機能させることはできません。

SWELLの役割は、あくまでサイト全体のデザインを美しく整えたり、記事を書きやすくしたりすることにあります。

例えるなら、SWELLは「お店の素敵な内装やレイアウトを整えるプロ」だと考えてみてください。

商品(コンテンツ)を魅力的に見せることは得意ですが、「レジ」や「在庫管理」の機能は持っていないのです。

そのため、実際に商品を販売するには、決済やカートといった専門機能を持つ別の仕組みを導入する必要がある、という点を覚えておいてくださいね。

方法1:WooCommerceプラグインでWordPress内にEC機能を構築する

一つ目の方法は、WordPressのプラグインを使ってEC機能を追加するやり方です。

その代表格が「WooCommerce(ウーコマース)」というプラグインになります。

これは世界で最も利用されているECサイト構築プラグインの一つで、WordPressにインストールするだけで、サイト内に本格的なネットショップの機能を追加できる優れものです。

商品登録から在庫管理、注文の受付、売上レポートの確認まで、すべてをWordPressの管理画面内で完結させられるのが大きなメリットと言えるでしょう。

筆者

普段から使い慣れたWordPressの操作画面でECサイトの運営もできるなら、とても便利に感じますよね

方法2:BASEやShopifyと連携し、決済部分を外部に任せる

そして二つ目の方法が、外部のECカートサービスと連携するやり方です。

具体的には、「BASE(ベイス)」や「Shopify(ショッピファイ)」といった、ネットショップ作成に特化した専門サービスを利用します。

この方法の最大のメリットは、サイトのデザインやブログ運営は自由度の高いSWELLで行い、決済や在庫管理といった最も重要で専門性が求められる部分を、信頼性の高い外部サービスに任せられる点にあります。

まさに、それぞれのサービスの「いいとこ取り」ができるわけです。

お金に関わる部分は、やっぱり専門のサービスに任せた方が安心かも…

と感じる方には、こちらの方法がしっくりくるかもしれません。

【最初に確認】SWELL公式がECプラグイン利用を推奨していない理由

【最初に確認】SWELL公式がECプラグイン利用を推奨していない理由

さて、ここまでSWELLでECサイトを作る2つの方法をご紹介しました。

WordPressの管理画面で全てが完結するWooCommerceは、とても魅力的に聞こえるかもしれません。

筆者

ですが、ここで一つ、とても大切なことをお伝えさせてください!

実は、SWELLでは、WooCommerceのようなECプラグインの利用を推奨していない、というのが公式の見解なんです。

非推奨なプラグイン

WooCommerce

WooCommerceなどのEC系のプラグインは基本的に対応(動作保証)していません。

WooCommerce等を絶対に使えないということはないですが、ご自身でカスタマイズなどがかなり必要です。

出典:SWELL公式サイト

「え、そうなの?」と驚かれた方もいるかもしれませんが、これにはちゃんとした理由があります。

あなたの、そしてお客様の大切な情報を守るためにも、ぜひこの点を先に確認しておきましょう。

なぜ非推奨?セキュリティとキャッシュに関する公式の見解を解説

SWELLがECプラグインの利用を推奨していない理由は、大きく分けて2つあります。

それは、「セキュリティ」と「キャッシュ」に関する問題です。

まず、ECサイトはクレジットカード情報個人情報といった、非常に重要なデータを取り扱いますよね。

そのため、最高レベルのセキュリティが求められますが、これをテーマ側で完全に保証するのは極めて難しいというのが実情です。

SWELLはブログやサイトを美しく快適に作るためのテーマであり、決済システムという専門領域の動作までを保証の対象とはしていない、ということなのです。

そしてもう一つが、サイトの表示速度を上げる「キャッシュ」という仕組みとの相性問題です。

キャッシュとは、一度表示したページの情報を一時的にパソコンやサーバーに保存しておくことで、次に同じページを開く際の表示を速くする技術のこと

SWELLはこのキャッシュ機能をうまく活用して高速表示を実現していますが、これがECサイトの「買い物かご」のような機能と干渉してしまう可能性があるのです。

キャッシュが効きすぎると、お客様がカートに入れた商品の情報が正しく更新されない、といった不具合につながることも考えられます。

実際に起こりうるトラブル事例:決済エラーや表示崩れのリスク

では、もしSWELLとECプラグインの相性が良くなかった場合、具体的にどのようなトラブルが起こりうるのでしょうか。

考えられる代表的なリスクは、以下のとおりです。

  • 決済関連のエラー
    お客様が購入ボタンを押しても決済が完了しない、エラー画面が表示されるなど、売上に直接関わる致命的な問題が発生する可能性があります。
  • カート機能の不具合
    カートに商品を追加したはずなのに反映されない、あるいは他のお客様のカート情報が誤って表示されてしまうといった、信頼を損なう事態も考えられます。
  • デザインの表示崩れ
    SWELLで整えたはずの商品ページや購入ボタンのレイアウトが崩れてしまい、ブランドイメージを損なってしまうケースです。

「もし自分のネットショップでこんなことが起きたら…」と想像すると、少し不安になりますよね。

もちろん、これらの問題が必ず起きるわけではありませんが、公式が「サポート範囲外」としている以上、万が一トラブルが発生した際は、すべて自己責任で解決する必要が出てきます。

このリスクをしっかりと理解しておくことが、とても大切だと僕は思います。

【連携サービス比較】あなたに最適なのはBASE?それともShopify?

【連携サービス比較】あなたに最適なのはBASE?それともShopify?

SWELL公式の見解を知って

じゃあ、やっぱりプラグインを使うのはやめておこうかな…

と思われた方もいるかもしれません。

でも、ご安心ください。

だからといって、SWELLでお洒落なECサイトを作ることを諦める必要は全くないのです。

筆者

おすすめは、BASEやShopifyといった外部のECサービスと連携する方法です。

このやり方なら、SWELLのデザイン性の高さと、EC専門サービスの安全性を両立できますよ。

ここでは、代表的な2つのサービスを比較しながら、どちらがあなたの目的に合っているか、一緒に見ていきましょう。

【比較表】コスト・難易度・デザイン自由度が一目でわかる

まずは、BASEとShopifyの代表的なプランについて、表にまとめてみました。

それぞれのサービスにどんな特徴があるのか、ざっくりと把握するのに役立つはずです。

項目BASE(スタンダード)Shopify(Basic)
初期費用0円0円
月額費用0円33ドル / 月
(約4,850円〜)
決済手数料決済手数料: 3.6% + 40円
サービス利用料: 3%
3.55%
導入の難易度とても簡単やや知識が必要
デザイン自由度テンプレートの範囲内高い
拡張性限定的非常に高い
おすすめな人個人・EC初心者中規模〜・本格派

※料金や手数料はプランや決済方法によって変動します。2025年9月時点の情報を基にしています。

この表を見て、どちらのサービスがご自身の状況に近いと感じましたか?

「やっぱり初期費用や月額が無料なのは魅力的だなぁ」と感じる方もいれば、「将来のことを考えると、拡張性が高い方がいいかも」と考える方もいるでしょう。

どちらが良い・悪いということではなく、あなたの目的や規模によって最適な選択肢は変わってくる、ということですね。

手軽さ最優先・とにかく早く始めたいなら「BASE連携」

もしあなたが、

とにかくコストを抑えて、手軽にネットショップを始めてみたい!

と考えているなら、BASEとの連携がおすすめです。

BASEの最大の魅力は、なんといっても初期費用と月額費用が無料のプランがあること。

商品が売れるまでは固定費が一切かからないので、

まずは試しに自分の作品を売ってみたい

というハンドメイド作家さんや、

ブログで紹介したグッズを少しだけ販売してみたい

といった副業ブロガーの方でも、安心してスタートできます。

また、操作画面が非常に直感的で分かりやすいのも特徴です。

専門的な知識があまりなくても、画面の指示に従っていくだけで、比較的スムーズにショップを開設できるでしょう。

ただし、売上が月17万円を超えてくるあたりから、有料プランに切り替えた方が手数料の総額は安くなる傾向があります。

事業の成長に合わせてプランを見直す視点も、頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。

信頼性と拡張性で選ぶ本格派・クライアント案件なら「Shopify連携」

一方、「月額費用がかかっても、本格的なECサイトをしっかりと運営していきたい」という方や、「クライアントのECサイトを制作する」といったプロのWeb制作者の方には、Shopifyとの連携が最適です。

Shopifyは世界中で最も利用されているECプラットフォームの一つで、その信頼性と安定性は抜群です。

月額費用はかかりますが、その分、売上が増えるほど決済手数料の負担はBASEの無料プランより軽くなる構造になっています。

また、「アプリ」と呼ばれる拡張機能が非常に豊富で、後から必要な機能(例えば、予約販売や定期購入など)を自由に追加していけるのが最大の強みと言えるでしょう。

クライアントの要望に応える必要があるWeb制作のプロや、将来的に海外への販売も視野に入れているような、ビジネスの成長を目指す方にとって、Shopifyは心強いパートナーになってくれるはずです。

【事例紹介】マルチクリエイター「シロハル」さん公式ページ(BASE連携)

理屈は分かったけど、実際にどんなサイトが作れるの?

という方のために、僕が制作をお手伝いさせていただいた事例を一つご紹介します。

こちらは、音楽や文学など多方面で活躍されている「シロハル」さんの公式サイトです。

このサイトではSWELLを使って、シロハルさんの世界観が伝わるような、透明感のある美しいデザインを実現。

そして、グッズ販売のページにはBASEで作成したショップへのリンクを設置し、ファンの方が安心してグッズを購入できるようにしています。

このように、サイトの「顔」となる部分はSWELLで自由にデザインし、決済という心臓部は信頼できる外部サービスに任せる。

この「いいとこ取り」の方法なら、SWELLの魅力を最大限に活かしながら、安全なネットショップを運営することが可能になるんですよ。

【FAQ】SWELLのECサイト化に関するよくある質問

ここまでSWELLでECサイトを始めるための具体的な方法について解説してきました。

ただ、実際に自分でやるとなると、「本当に大丈夫かな…」と、まだいくつか気になる点があるかもしれませんよね。

そこで最後に、よくある質問とその回答をQ&A形式でまとめてみました。

あなたの疑問や不安を解消する手助けになれば嬉しいです。

Q. WordPress初心者でもECサイトを自力で構築できますか?

筆者

はい、WordPressの基本的な操作ができる方であれば、ぜひ挑戦してみてください。

特に、この記事でおすすめしているBASEなどの外部サービスと連携する方法は、技術的なハードルが比較的低いと言えます。

ただし、「ブログを作るのと同じくらい簡単」というわけではない点には注意が必要です。

ECサイトには、お客様の個人情報やお金を扱うという大きな責任が伴います。

もし、「自分でやるのはちょっと自信がないな…」「本業が忙しくて、サイト制作に時間をかけられない…」と感じる場合は、無理せず制作会社や僕のようなフリーランスに相談してみるのも、一つの賢い選択だと思います。

Q. SWELLと各種サービス(BASE, Shopify等)の相性は?

筆者

SWELLとBASEなどの外部サービスとの相性は、非常に良いです。

なぜなら、これらのサービスはSWELLの機能を直接変更するのではなく、あくまで「決済」という一部分だけを専門家として担当してくれるからです。

イメージとしては、SWELLで作ったお洒落なお店のレジだけを、セキュリティ万全の大手警備会社にお願いするようなものです。

お店の内装(デザイン)とレジ(決済システム)はそれぞれ独立しているので、お互いに干渉してトラブルを起こす心配がほとんどありません。

SWELLのサイトにBASEやShopifyの商品ページへのリンクを貼ったり、購入ボタンを埋め込んだりするだけで連携できるので、テーマのアップデートによって動かなくなる、といったリスクも極めて低いのが嬉しいポイントです。

Q. 制作会社に依頼する場合の費用相場はどれくらいですか?

ECサイトの制作費用は、どのような機能を持たせるか、何ページくらいの規模にするかによって、本当にピンからキリまであります。

一般的な制作会社に、オリジナルのデザインでしっかりとしたECサイトの制作を依頼する場合、安くても50万円前後から、規模が大きくなれば100万円以上かかることも珍しくありません。

え、そんなに高いの!?

と驚かれたかもしれませんが、これにはデザイナーやエンジニアなど複数の専門スタッフの人件費や、プロジェクト管理費などが含まれているためです。

一方で、僕のようなフリーランスの制作者に依頼する場合は、これらのコストを抑えられるため、よりリーズナブルな価格で提供できることが多いです。

例えば29ホームページでは、SWELLと外部サービスを連携させるシンプルな構成であれば、2.9万円からご相談に応じています。

まずは一度、どのようなサイトを作りたいのか、気軽に相談してみるのが一番良いかもしれませんね。

\ ぜひお気軽にご相談ください /

まとめ:SWELLのECサイトは外部連携が安心で現実的!

今回は、SWELLを使ってお洒落なネットショップを作りたいと考えている方に向けて、

  • SWELLでECサイトを実現する2つの主な方法
  • SWELL公式がECプラグインを推奨しない理由
  • あなたに合った連携サービス(BASE/Shopify)の選び方
  • SWELLのECサイト化に関するよくある質問

上記について、フリーランスのホームページ制作者としての経験を交えながらお話してきました。

SWELLでECサイトを作ることは十分に可能です。

僕が一番大切だと思うのは、公式が推奨していないプラグイン利用のリスクをきちんと理解し、BASEやShopifyといった安全な外部サービスと連携する方法を選ぶ、ということです。

この方法なら、SWELLの美しいデザインはそのままに、決済の専門的な部分はお任せできるので、安心してあなただけの素敵なネットショップ運営に集中できるようになりますよ。

あなたの目的やお店の規模に合った最適なサービスを選んで、ぜひ理想のネットショップを実現してくださいね。

筆者

もし制作で迷ったり、誰かに相談したくなったりしたときは、いつでもお気軽にご相談ください!

元SEが解説|SWELLでのECサイト構築と公式が非推奨の理由

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